2014年01月30日

STAP旋風

昨晩、記事を見つけて(実は最初に見つけたのは妻でした…)「これは凄い!」と、すぐFacebookに上げたのですが、あまりに素晴らしい成果なので、こうしてブログに何か書きたくなってしまいました(笑)

今日もかなりの騒ぎになっていますが、当然の成り行きだと思います。人の細胞で同じことができればiPS細胞を凌ぐ成果となるでしょう。
つい先日、癌化の話を書いたばかりですが、STAP細胞は遺伝子操作なしに多能性幹細胞(pluripotent)へと変換させているため、癌化の問題が回避できる可能性が非常に高く、作成方法、変換率、癌化リスクの全ての面で、臨床応用に最も近い細胞と考えられます。

と、ここで私が一人で力んでも仕方がないので(笑)、詳細は既にたくさん出ている記事に任せることにして、
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/science/medical_issues/?id=6105483
私が個人的に感じたことを少々。

そもそも動物の細胞というものは、外部からの刺激(「刺激」というとマイルドに聞こえますが、要は細胞に対する「嫌がらせ」…というか「拷問」ですね)では多能性幹細胞にはならない、という「業界の常識」があったため、小保方先生が「酸の刺激で多能性幹細胞ができた」という研究成果を科学雑誌のNatureに初めて投稿した際には、レビュアー(審査する人)から「過去何百年の生物細胞学の歴史を愚弄している」とまで言われた、という記事が出ていました。

「できない」が通説になっている物事に挑戦するのは勇気がいります。もちろん、全く何の根拠もなく単にやってみる…というのはあまりにもリスクが高過ぎますが、ちょっとしたきっかけから、通説とは反対の結論を想定してそれを証明するのは、科学者冥利に尽きる研究内容だと私は思います。しかし、通説になってしまっているくらいですから、そう簡単には証明は難しいでしょうし、下手をすると一生を棒に振ります。文字通り「命を賭けた研究」と言えるでしょう。

とすれば、そういう類いの研究は、残された時間の長い、若い人のほうが取り組み易いはずです。行き詰まった分野や固定された概念に新たなbreakthroughをもたらすのは、小保方先生のような若い研究者にこそ頑張っていただきたい仕事だと思います。それにしても、たった5年でそれをやり遂げたのは、ご本人の努力はもちろん、着眼点と周囲のサポートの賜物であろうことは想像に難くありません。今後の研究成果の発表が本当に待ち遠しいです。

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マウス胚(受精卵の細胞分裂が進んで胎児になるまでの間の状態)にSTAP細胞(緑の蛍光を発するようにしている)を移植すると、できあがった全ての胎児組織で蛍光が観察される。つまり、STAP細胞は全組織に分化する能力を有している、ということを示す一枚。
http://www.nature.com/news/acid-bath-offers-easy-path-to-stem-cells-1.14600
より転載


もう一つ、個人的に非常に納得したことがあります。

細胞の初期化(多能性幹細胞に戻ること)が、圧力でも熱でも毒素でもなく、酸によって最も効率的になされる、ということです。

生命の発祥の地である海は、もともと非常に強い酸性の海でした。それが徐々に中和され、そこに単細胞生物が出現しました。その単細胞生物が進化を繰り返して、現在の私達に繋がっているわけです。つまり、私達の細胞の遺伝情報のどこかに、何らかの酸との関係性が記憶されていてもおかしくない、と思ったわけです。

いや、単にそう思っただけです。そう思って太古の海を想像していました。

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でも、そういうことに思いを馳せることができる研究内容というのは、そうあるものではありませんよ!

「単細胞生物にストレスがかかると胞子になったりするように、(多細胞生物である)私たちの細胞も、ストレスがかかると何とかして生き延びようとするメカニズムが働くのではないか。そういうロマンを見ています。」

記者会見での小保方先生の発言ですが、まさにロマンですよねぇ…


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posted by J.YOSHIDA at 18:35| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月22日

癌化の話

年が明けてかなり日が経っていますが…
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。どうか本年もよろしくお願い申し上げます。

さて、今年最初の話題は癌化に関するお話です。

最近、患者さんから「この治療で癌になることはないのですか?」といった質問が多く、「何故に?」と不思議に思っているのですが(笑)、話を聞いてみるといろいろな断片的な知識を混同しておられる方がほとんどなので、簡単に整理しておきたいと思います。

その前にまず、私達の体内では毎日癌細胞が発生していることはご存知でしょうか。これは、細胞が細胞分裂というコピー作業を行う際に、一定の確率でミスコピーが生じ、そこから一定数の癌細胞が必ず生まれているということなのです。毎日おおよそ1000〜2000個の癌細胞が生まれていると考えられています。

しかし通常は、これらの癌細胞は全て私達自身の免疫細胞によって、完全に消去されます。完全にです。ただ、ごくごく稀にですが、癌細胞の消去漏れが起きることがあり、かつ生き残った癌細胞の増殖スピードのほうが免疫細胞の消去スピードを上回るような場合に、病気としての「癌」と呼ばれる状態になってしまうわけです。

つまり、私達の身体というのは「いつもは癌細胞など1つもないキレイな状態なのに、発癌の恐れのあるものが体内に入ることで初めて癌細胞が生まれる」のではなく、いつもどこかに癌細胞が発生し即消去されている中で、非常に稀な消去漏れが原因で癌になることがある、ということなのです。

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癌細胞を攻撃するリンパ球(緑:癌細胞 白:リンパ球)


いわば癌細胞という害虫を、虫取り網を持った免疫細胞というハンター達が駆除し続けているわけですが、消去漏れの確率が上がるのは以下のようなときです。

1.癌細胞がたくさん発生する(駆除作業が追いつかない)
2.免疫細胞の性能が落ちる(網の目が粗くなる)

いわゆる発癌性物質というのは、1.を助長するような物質です。また、年齢とともに体力が落ちてくると、2.が進みます。

では、細胞医療、再生医療における発癌リスクとはどのようなものでしょうか。

よく話題になっているのはiPS細胞による発癌リスクです。iPS細胞そのものがかなりの高率で癌細胞になるのです。iPS細胞を目的の細胞に分化させてしまえば大丈夫ですが、分化していないものを移植すれば1.に相当することになります。

何故癌細胞になりやすいかと言うと、iPS細胞では癌関連遺伝子(癌という名称がついていますが、本来の働きは細胞増殖に関わる遺伝子です)を人為的に組み込んでいるため…、もっと単純に言うと遺伝子操作をしているためです。そもそも癌化というのは突き詰めれば遺伝子に異常が生じることが原因ですから、何らかの遺伝子操作をしていれば癌化リスクが高くなってもおかしくないわけです。もちろん、世界中で対応策が考えられ、改善されてきています。

では、当クリニックが行っている治療では細胞をどのように扱っているのかといいますと、皮膚片から細胞が出てくるのを待って、それらを広い容器に移し替えて増殖させるだけのシンプルな細胞培養です。遺伝子を云々というようなことは行いません。「でも、シンプルな培養であっても、培養中に細胞に何らかの変化が生じて癌化しないのか?」という懸念を抱く方もおられるでしょうが、全世界的にみて経験的にも実験的にも、いまだかつてそのような事例は皆無なのです。同じ細胞医療でもiPS細胞とは全く状況が異なるのです。

この培養真皮線維芽細胞の移植は、日本だけでなく本家であるアメリカも含めて10年以上の実績があり、アメリカではほうれい線に対する美容治療薬としてFDA(連邦食品医薬品局)が安全性と有効性の両面で承認しています。

さらに、私達が行っているようなシンプルな培養では、細胞の癌抑制遺伝子(癌化しないように働く遺伝子)に変化は生じないということもわかっています。

以上のように、体内で発生する癌細胞は逐一駆除されているという事実と、シンプル培養細胞は癌細胞には変化しないというこれまでに蓄積されたデータから、シンプルに培養した細胞を移植しても発癌のリスクは無いものと私達は考えて治療を行っています。

むしろ注意しなくてはならないのは、消去漏れ癌細胞の増殖を促進してしまうような治療、すなわち増殖因子を添加する治療や老化細胞を増やしてしまう治療のほうではないでしょうか。

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2014年01月09日

恵比寿オススメのグルメスポット(1)〜龍天門(中華)

こんにちは、WEB担当の池上です。
恵比寿には皆さんもご存知の通り、素晴らしいグルメなお店がたくさんあります。そこで、私の好きなお店を徐々に紹介できればと思っております。

以前、「クリニック近郊のグルメ情報」と題してチョモランマ酒場をご紹介いたしましたが、クリニック近郊に限らず恵比寿という広いエリアを対象として、改めて「恵比寿オススメのグルメスポット」として情報発信してまいります。

第一弾はウエスティンホテル内の中華「龍天門」です。
夜は結構、お値段が張るので、ランチタイムに利用することが多いのですが、いつも満員です。

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月に1回ぐらいの贅沢ランチですが、友人との大事な時間に活用しています。

ここでは坦々麺が有名ですが、ワゴンの点心を楽しめたりもします。
私はメインに2品を選べる杏花ランチを頼むことが多いですね。お茶やご飯はオカワリ自由なので、お腹が減っている方はそこで調整も出来ます。

高級店なので、お昼でもどこまでも贅沢したければ底知れない部分もあります(笑)

ここでランチを食べて、1Fのカフェのソファーでゆったりとお茶できたら、本当に幸せなひとときとなります。皆さんもぜひ一度、行ってみてくださいね。

龍天門
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13004490/

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posted by J.YOSHIDA at 13:25| Comment(0) | 恵比寿グルメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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